無イモノネダリン

何色の歌を探している?


部屋の片隅は水の底


生まれついた瞬間にできていたこと




既に殆ど失ってしまった




息を吸うこと




涙を流すこと









夢の中でまで呼吸ができない










少しだけ大人になってからは涙の代わりに唄を手に入れたけれど




あたしはそれすら仕舞い込んでしまった




後悔はしていないよ




していないよ




代わりに求めているものの価値








どうでもいいって思わないのはもはや意地である。









覚えているのは水面の景色




覚める瞬間の溜め息


小指


彼女には自らでは飼い馴らせない彼女が住んでいて




大抵は困難をもたらすが、




たまに隙間を埋めてあげたり




唄の中に出てきたりしながら




厄介だけど捨てられないものとして片隅で丸くなっている。









欠落している感覚




意識を無意識に変えてゆく




欠落により生み出されるなんて滑稽ね









そうか




時系列があたしの目を濁らせている




いつだってフラットでいたいんだ。


少し冷たい夜と冴える耳のブルース


ちょっとだけ、自分にしか意味の無い自分の話をさせてください。













あたしは、うたうことが好き過ぎてうたえなくなったのです。




本気で唄わなきゃ意味が無いのに




寧ろ、本気で唄っていたって、あたし以外にはきっとあまり価値は無いのに




前提すら到達することが難しくなってしまった。









人がどう生きるかということはその人の15年くらいで決まっていて




あたしはその頃本気で唄っていなかった。




耳に入るものは本人にはコントロールできなくて




だから求められない限り唄ってはいけなくて




その理論からするともうあたしは要らないのだけれど




唯一の正当性は、 うたいたい  という重すぎる感情




だったのに。









感情を抑える理性




安全な道と耳を刺す棘をくれる。




それは本当に欲しかったもの?




15のあたしを越えられない。


噛みつきたい。


甘い空白




嫌いではないのかもしれない




そうして、生きている生々しさを少しだけ楽しんでいる










コントロールできないコントロール




四分音符は何の味




八分音符は何の味




ケーキはチョコレートにしよう




耳元の大人っぽいメロディが似合わない。


原点回帰


色調が整っている人




きっと簡単なことではないけれど




妥協を許さないその姿勢が既に美しいね。









あたしの周りにはあたし以外の色が多すぎて




不純物を諦めてしまいそうになる。




20年で耐えられなくなる呼吸は




そういう意味でもきっと理にかなっていて




不意に現れる彩度の高い色




無神経な不調和




全て捨ててしまいたくなる。




ち ゃ ぽ ん 。

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